酒向が大切にしている声掛けについて
トレーニング中、お客様が「今日やり切った!」と達成感を感じたり、「次回はこうなりそう」と未来をイメージできる声掛けを意識しています。この小さな積み重ねが、3か月後や半年後の理想の未来へつながると信じているからです。そしてそれをお客様に伝わらなければいけません。
声掛けの具体例
現在のフィードバックと未来を話す
• できたことを褒める
例:スクワットを10回できたら「10回できてすごい!」と褒めます。
• 次の目標を伝える
次回のセッションは「11回を目指しましょう」と伝え、できたら次は12回、13回と少しずつ増やしていきます。重さも同様です。エクササイズの難易度も同様に上げていきます。
• 目標の先を見せる伝える
「15回できるようになったら次は重りを増やしてみましょう!」と具体的な未来を示します。これにより、ただ辛いだけのトレーニングではなく、「未来のためにやっているんだ」と思ってもらえるようになります。
・トレーナー目線での評価を伝える
「最近背中痩せてきましたね!」
「最近ほっそりされきているように思いますが、いかがですか?」
「全身が引き締まった印象がありますね!」
トレーニングの意義を伝える
対象者が低体力でスクワットをしているなら「床から楽に立ち上がれるようになる」「階段を上るのが楽になる」「雪かきが簡単になる」など、日常生活でのメリットを具体的に説明します。
対象者が美を求めているのであれば「太ももが引き締まります」「お尻と腿裏の境目ができます」「足がまっすぐになり、姿勢が良くなります」などと説明します。
体の変化に気づいてもらう工夫
お客様自身は体の変化を実感しにくいことがあります。そこで、トレーナーからこう声を掛けます。
「最近、体調はいかがですか?」
「肩こりや腰の痛み、最近どうですか?」
「最近背中が引き締まってきましたね」
「足細くなってきていませんか?」
「ズボンのサイズが変わったりしていませんか?」
こうした質問を通じて、過去と現在を振り返ってもらい、自分の成長や変化に気づいてもらいます。
継続するために大切なこと
トレーニングは多くの人にとって楽しいものではなく、続けるのが難しいと感じることが多いです。
だからアプトルームにお越しいただいています。
ですので厳しい要求や声掛けがあると、「自分にはできないかも」と思われる可能性が高まります。
だからこそ、以下を意識しています。
自信を持ってもらうために褒めた理由を伝える
「自分はできる」「できている」と思えるようにサポートします。
(腿上げなどで)「足の上がり方が前回と比べて良くなっていますよ。」
(スクワットなどで)「お尻の位置が下がって深くしゃがめていて良いです。」
具体的に、どのような点が良いのかを伝えます。
どんな感じだから良いのかも伝えます。
「力強くていい感じですね。」
「しっかりと指に体重が乗っていて良いですね。」
最後に
伝えることと伝わることの違いを考えてみてください。
自分の言いたいことを伝えているだけでは独り言です。
伝えたいことが実際にお客様に伝わり、トレーニングのモチベーションが上がったり、普段の生活の中でも体のことを労ったりする行動が生まれてようやく伝わったことになります。
特にトレーニングの説明は、筋肉の動き方の話や関節の話などをしがちですが(自戒も込めて)お客様が欲しいのは、
「どんな効果があるのか」
「やることでのメリットは何か?」
「どれくらいやればいいのか?」
「このトレーニングをいつまで続ければ望んだ結果が出てくるのか」
これを伝え続けてください。
トレーニング及び体を動かすことは、一過性のものではないこと
一生続けなければいけないこと
でもそれが、お客様のメリットに、ベネフィットなることを伝え続けるのがパーソナルトレーナーの役割です。